テンポ同期の設定ガイド
ディレイ、リバーブのプリディレイ、LFOの速さを、曲のテンポから決める手順です。数値は計算で出せますが、どの音符を選ぶかは音の役割で変わります。
1. 基準になる4分音符を出す
最初に4分音符の長さを求めます。60000 ÷ BPM ミリ秒です。120 BPMなら500ms、128 BPMなら468.8msになります。ここを基準に、8分は半分、16分はさらに半分と割っていきます。
BPMからディレイタイム計算 にBPMを入れると、全音符から32分音符までのストレート・付点・3連符が一度に出ます。
2. 音符を役割で選ぶ
ディレイの音符は、速さではなく「何を聴かせたいか」で選ぶと迷いません。
| 使う場面 | 音符 | 理由 |
|---|---|---|
| 歌や主旋律をなぞらせる | 付点8分 | 拍の裏にずれて、フレーズが重なりにくい |
| 広い空間を作る | 4分 | 拍と同じ位置に返るので、テンポが強く出る |
| 細かい動きを足す | 16分 | 音数が増えても、拍の頭は空く |
| 揺れを強調する | 3連8分 | 跳ねた感じが出る。多用すると濁りやすい |
迷ったら付点8分から試してください。原音と重ならず、テンポにも乗るため、最初の1つとして扱いやすい値です。
3. フィードバックと音色を決める
フィードバックは、繰り返しが何回聴こえるかで決めます。2〜3回なら控えめ、4回以上だと効果が前面に出ます。高域を少し落とすと、繰り返しが耳に残りにくくなります。
テンポ同期のディレイを使う場合でも、フィードバックの量は曲ごとに変えてください。同期していても、返りが多いとリズムが詰まって聴こえます。
4. リバーブのプリディレイを合わせる
プリディレイは、原音と残響のあいだの間隔です。32分から16分あたりの短い値に合わせると、テンポになじみます。長くすると声が遠く聴こえ、短くすると同じ位置で鳴っているように聴こえます。
残響の長さは部屋の広さで変わります。実際の部屋の値は 残響時間 RT60 で計算できます。録音した部屋の残響が長い場合は、プリディレイを短めにして、二重に響かないようにします。
5. LFOの速さをHzで合わせる
LFOやトレモロをテンポに合わせる場合、ディレイタイムの周波数(Hz)をそのまま使えます。1周期が音符1つ分になるので、4分で揺らすなら 1000 ÷ 4分のms Hzです。120 BPMなら2Hzになります。
揺れが速すぎるときは、1オクターブ下(Hzを半分)にすると、同じテンポのまま落ち着きます。
6. 耳で確かめる
数値が合っていても、曲によっては合いません。次の順で確認してください。
- ドラムだけを鳴らして、ディレイの返りが拍の裏に落ちるか
- ベースを加えて、低音が濁らないか
- 主旋律を加えて、歌詞が聴き取れるか
濁るときは、音符を1段短くするか、フィードバックを1回減らします。数値を合わせることより、歌詞とリズムが聴き取れることを優先してください。