下巻まで読んだ。SFとして読むと冒頭からあからさまにディストピアの兆候なのだが、進むにつれて世界観に必然性がでてくるし、下巻まで読むとまた希望があってたいへんよろしい。変な動物たちの名前があまり見慣れない漢字で表記されているせいか妙におどろおどろしい感じがあって重たいのだが、ウミウシのあとから急加速するんで一気に読める。
しかし、この単行本のフォントがどうにも読み辛い気がしたんだけどなんでかな。
読後のスッキリしなさの原因は、社会制度がどうだといいか、みたいな答えようのないテーマが残るからか。バケネズミのほうに感情移入してしまうね。